ジョン・メイヤーのシグネイチャーモデルとして、プロアマ問わず世界中で大ヒットしているPRS Silver Sky。2020年から塗装が変更になっていますが、2021年モデルでも仕様変更があるようです。
この件に関する日本国内の情報は記事投稿時点(2021.2.22)では皆無であり、おそらく国内初の特集になると思います!
目次
はじめに – 2020年の仕様変更
2021年の仕様変更の話をする前に、まずは2020年の仕様変更について簡単にご紹介を。
2020年はPRS社のプロダクト全体を通して、大きな仕様変更がありました。
- 2019年以前:V12フィニッシュ(ポリ系)
- 2020年以降:ニトロオーバーセルロースフィニッシュ(ラッカー系)
Custom 24やMccartyシリーズなどと同様、Silver Skyも2020年前後から塗装が上記の通り変更になっています。
渋谷の楽器店Hoochie’sさんが2019, 2020年モデルそれぞれの比較の動画を動画を出されています。ジョン・メイヤーもポリ塗装・ラッカー塗装の両方のSilver Skyをステージで使用しており、この2種類の音の違いはどちらが良いというわけではなく弾く人の好みによるだろうなという印象ですね。
その他、ローズウッド指板に加えてメイプル指板モデルがラインナップに加わったり、Midnight RoseとPolar Blueの2色が加わったことが2020年の主なアップデートでした。
今回の話 – 2021年の仕様変更
Moc Sandの塗装が変わる
2020年に塗装が変更になったことは上記の通りですが、2021年にもSilver Skyの塗装が一部変更になるようです。
今回変更になるのが2019年にリリースされたカラー、Moc Sandです。他のカラーは変更なく、このMoc Sandにのみ仕様変更が入るようです。具体的に言うと、今までグロス系のフィニッシュだったのがサテン系のフィニッシュに変更されます。
- 2019年以前:V12フィニッシュ(ポリ系)
- 2020年付近:NOC(ラッカー系、グロス仕上げ)
- 2021年以降:NOC(ラッカー系、サテン仕上げ)
このカラーは2019年のCoachella FestivalにてKhalidとの共演以降、ジョン・メイヤーが自身のライブ、客演、インスタグラムなどでヘビーユースしており、彼自身最も気に入っているカラーであることを公言しています。他のカラーはすべてグロス仕上げである中、Moc Sandのみがサテン仕上げになるということで、ジョンのこのカラーにかける特別な思いが感じ取れます。
海外楽器店の情報 – サテンフィニッシュへ
このグロス仕上げからサテン仕上げへの仕様変更という点について、記事掲載時点ではPRS公式からは一切情報が出ていません。しかしいくつかの海外楽器店からは情報が出てきているため、こちらでご紹介できればと思います。
根拠1:米楽器店 – Brian’s Guitars
まずはアメリカ・コネチカット州(ジョンの出身地!)のギターショップBrian’s GuitarsのWebサイト。
黄色で印をつけていますが、Satin Nitro Moc Sand (new for 2021!)という輝かしい文字が!このギターショップはInstagramでも下のような投稿をしていました。
注目すべきはコメント欄の投稿です。
このギターショップ自身がユーザのコメントに返信してします。要約すると「今年はMoc Sandはサテンフィニッシュのみがリリースされるようになる。グロスフィニッシュは1本在庫があり、マット(≒サテン)フィニッシュはこれからプリオーダーする」とのこと。今後はグロス仕上げのMoc Sandは無くなり、サテン仕上げに代わっていくようです。
ちなみにこのギターショップはジョン本人からもInstagramでフォローされています。
根拠2:英楽器店 – Peach Guitars
イギリス最大のギターショップであるPeach GuitarsのWebサイトでもサテンフィニッシュのMoc Sandが紹介されていました。
やはり「2021年新作のslick(なめらか、すべすべ)なMoc Sandが楽しみだ」的なことが書かれています。この楽器店はYoutubeではかなり有名で機材レビューなど多数投稿されており、やはり信頼できるソースと考えます。
ジョン本人もSatin Moc Sandを使っていた
Instagramでジョン・メイヤーがファンから「最も好きなSilver Skyのカラー」を問われた際にMoc Sandと回答していますが、よく見るとさりげなくSatin finish nitro proto の文字が!
ジョン自身、ライブなどで何度もプロトタイプをテストしたうえで、いよいよ市場にもその仕様でリリースされるということですね。これはかなり期待できます。
その他の仕様変更(2021.4.20追記)
海外ではSilver Sky 2021年モデルが出回りだしており、購入ユーザのレビューなども出てきています。(国内は年度末にPRSの輸入代理店が変わったこともあり、まだしばらくは新モデルは入ってこないかもしれませんね)
それらのレビューによると塗装以外にも下記のような変更があるようです。この変更はMoc Sand以外のカラーも共通と思われます。
- ピックアップの出力が小さくなった
- 指板のラディアスが大きく(カーブが緩やかに)なった
- フレットが大きくなった
特にピックアップの変更については実際に試してみたいですね。Johnの愛機Black Oneはピックアップの出力が小さいことで知られていますが、そのサウンドにもしかすると寄せてきていたりするのかもしれません。
このあたりの情報はまた新しい情報が入ってきたら更新します。
まとめ
PRS – Silver Skyの2021年の仕様変更として、Moc Sandカラーのみが対象で今までのグロス仕上げからサテン仕上げにフィニッシュが変更になります。他のカラーは引き続き、グロス仕上げが継続されるようです。
2020年にPRSブランド全体で塗装が変更になったばかりですが、Moc Sandについては2021年に再び仕様が変更になる形ですね。
ジョンもかなり愛用しているカラーで、彼の思い入れや情熱の結果としてこのような仕様変更になったと思われます。
日本国内ではまだこの仕様変更に関する情報は皆無ですが、今後PRS公式や楽器店などから詳細な情報がリリースされるのが楽しみですね。そして早く現物をみてサウンドを試してみたいです。
PRSは細かな仕様変更/アップデートを繰り返すブランドであり、これ以外にも様々な仕様変更が出てくるかもしれません。何か新しい情報が入ったら、またご共有していければと思います。英語圏のPRS公式サイトが更新されておりMoc Sand Satinと表示されていました。グロスフィニッシュのmoc sandが欲しい方は、市場から無くなる前にお早めに!(2021/2/28追記)
PRS Silver Skyのほかに、ジョン・メイヤー本人が使用するPRS Mccarty 594についてまとめた記事もあります。このギターにここまでフォーカスしている記事/情報はおそらく世界初です。こちらも是非どうぞ。
ジョン・メイヤー 機材紹介 – PRS Mccarty 594 (Silver)- John Mayer Database